『オメガラビリンス ライフ』感想

概要

タイトル:オメガラビリンス ライフ

メーカー:ディースリー・パブリッシャー

発売日:2019年08月01日

プレイ時間:約40時間

 ここベルフルール女学園にはとても大きく美しい大庭園がある。その大庭園は中央に咲く聖花「フローラ」が発する不思議な力によって、永遠に美しい花が咲き続けるという伝説があった。
 超お嬢様学校であるこの学園に、創立以来初めての転校生がやってきた。彼女の名前は「紅月ひなた」。これからの新たな学園生活に期待で胸をふくらませるひなただったが、彼女が転校してきた翌日、今まで枯れることのなかった大庭園の花が、突如としてすべて枯れてしまう。
 自分たちの誇りであり、夢をかなえる為の心の支えにもなっていた美しい庭園を失い、動揺する生徒たち……。
 美しい大庭園を再び取り戻すため、ひなたたちはそれぞれの思いを胸に秘め、聖洞の冒険に挑むのだった――。

意外と悪くないゲームパート

 偏見というか言い方が悪いかもしれないけどこの手のお色気要素を売りにした作品ってエロ以外の部分がおざなりな事が多い印象がある。単に出来が悪かったり遊べないこともないけど楽しくないとかあまり良い思い出は無い。ところが本作は普通にローグライクゲームとして遊べ楽しめるクオリティに達してる。当たり前かもしれないがその当たり前がちゃんと出来てるのは褒めたい。

 この手のゲームはあまりプレイしないので最初は手こずり何度か死にましたがストーリークリアまでは楽しく遊べました。アイテムで打開出来ない状況でもキャラ毎に違うスキルを用いて敵を一層したり、死んでアイテムをロストしても装備品は買い戻せるGPS機能によってリカバリーしやすく初心者でもストーリーをクリアする分にはちょうどいい難易度。ただ、初心者向けの指南が充実してるとは言い切れずコツやテクニックを理解するまでは簡単に死んで理不尽に感じる場面もあるかもしれない。

 ストーリークリアまでは楽しくと述べたが、クリア後のダンジョンはいきなり難易度が跳ね上がるからそこはちょっと残念。装備・アイテムが持ち込み不可でテクニックが求められるダンジョンと持ち込めるが装備を相当強化しないとクリア出来ない難しいダンジョンの2つしか無く、クリアしたての人が挑むには難しすぎる。クリア後のエンドコンテンツだから好きな人だけやればいいと言われればその通りなんですが、ストーリークリアまでの親切設計から突き放されたような感覚で、私はクリア出来ず諦めてしまいました。

 不満点を挙げるとするなら演出が長くてゲームテンポが悪く感じる時がある。周囲に状態異常やダメージを撒き散らす敵が複数体あるいはモンスターハウスで対象が多い時にその処理が何回も挟まるから待機時間が長い時がある。また、こちらを行動不能にする糸を放ったりこちらのスキルなどサクサクプレイしたいのにかったるい場面もある。演出をカットできるオプションがあれば最高だった。

 一応スローライフ要素として庭園で花を育てるパートがあるがこれがまあ面倒くさい。一括選択出来るものの無駄に区画が分けられていて、花を植える、水をあげる、回収する、全ての工程で毎回一括ボタンを押す必要がある。植える範囲が増えると重くなるのもネック。ほっといても支障はないが、ちゃんと育ててアイテムを回収しないとキャラのスキルレベルが上がらないし、装備品にスキルを付与できないからエンドコンテンツに挑むのであれば必須。手を付けず後から集めようとするとかなり時間がかかる。

 あらすじにある通り一応ストーリー的な物は存在するが特筆すべき点が無く、最初転校から始まるも学園要素も皆無に等しいのでそれらには期待しないほうがよい。

ちゃんとしてるエロパート

 とりあえずおっぱい要素を全面に出しときゃユーザーは喜ぶだろ的な浅い考えではなく、ゲームパート同様ちゃんとしてて感心してしまった。

・鑑定

 未鑑定のアイテムをおっぱいで擦る「鑑定」は一番面白かった。ショップで様々なスキンを購入する事が出来るのだが見た目が変わる…だけじゃなくアクション全てが変わる。マイクを挟むとキャラの声がエコーになったり、ロケットだとキャラが画面外に飛んでいったりバラエティに富んでる。お気に入りはこけし。段々赤くなって果てた時のニンマリ顔が好き。

・特訓

 スキルレベルを上げる「悶絶★開華」(便宜上特訓とする)はエロ的に十分楽しめた。端的に言えばタッチしてアンアン言わせるだけ。それでもおっぱいを連打してしまうのが人間の性。

 イマイチなのは全体的にシチュエーションに一貫性がない。厨二病キャラの冥はヒーロー物の特撮を模したり、アイドルの樹里はイメージビデオっぽいのは分かるけど、他のキャラはエッチな特訓と称した何かにしても何のシーンか分からない場面が多く、タッチしている自分の立ち位置が不明瞭で入り込みにくい。おっぱいを全面に押し出した作品に言うべきではないのかもしれないが、あまりにおっぱいおっぱい過ぎるからバリエーションの乏しさも気になる。

 イチオシシーンは七海のウエディングシーンのケツ。おっぱいじゃないんかい!と思われるかもしれないが、おっぱいだらけの中、本作一のデカケツの素晴らしさが目立つ。おっぱいゲーだからこそのケツの良さ。

 おっぱいを選ぶとしたらひなたのリンボーダンスかな。躍動感が良き。

・風呂

 温泉自体はあまり見所も面白みも無い。バストサイズをM、L、LL、Zの4段階に変更できるが、キャラ毎の設定を無視してまでデカくしたからなんだという話ではある。Zサイズだと肩が凝るなどの現実的な部分に触れる地味な変化は建材。

・じゃん券

 おっぱいでじゃんけんをするだけ。エロくない面白くない遊び心もない存在意義が不明。

おわり

 普通にゲームとして面白く、エロ要素もちゃんと楽しめる隙のない本作。PS4版はエロ要素がオミットされてるから買う価値は無い!と言うこともなくローグライクゲームとして普通に遊べるからエロどうでもいいよって人は是非プレイしてほしい。