概要
タイトル：二代目は☆魔法少女
バージョン：1.01（パッチ有）
メーカー：すみっこソフト
発売日：2008年06月27日
プレイ時間：約11時間30分
魔法の国、「ニンキョナーサ」。 その平和な国は、『現実世界に住む人々の、他人を思いやる心』を糧として成り立っていた。
だが思いやりの心＝侠気（おとこぎ）を失いつつある世の中で、魔法の国は滅びの危機に瀕していた…。
その危機を救うため、現実世界に遣わされたのが、先代の魔法少女。 彼女は世の中にほんの少し残された「侠気」を集め、「ニンキョナーサ」を滅びから救ったのだった。
それから十数年。「ニンキョナーサ」は再び滅びの縁にあった。(以下略)公式サイトより
魔法少女+任侠＝？
魔法少女と任侠が合わさった結果が知りたくてプレイした。結論を言えば足し算では成り立ってるけど掛け算として噛み合ってるかは微妙な所。
本作における魔法少女は武器を手に取るようなもので、変身に対するハードルとか葛藤などは特に無い。だから魔法少女である必要性は感じなかった。
次に任侠。ここでは極道と主人公の自己犠牲精神がそう言えるのかな。ただ極道ってほど極道はしてない。自己犠牲精神も序盤のトメさんぐらいである程度進んでいくと彼女を助けるために動くから言葉の意味的には合っていないような気がする。極道の雰囲気って言うと安っぽくなるけど私が想像する任侠や極道らしさはあまり見えなかった。
噛み合ってるかについてはメインであるハナが街の人に慕われそれが魔法少女の力となり街を守った流れは汲める。しかし描写としては盛り上がるはずなのに唐突感が生まれてしまったように見えた。道中で人を思いやる力がドスに溜まっていくシーンが無く、当たり前のように変身して倒しちゃうからイマイチその辺について終盤まで考えることがない事が二つの要素を跡切れ跡切れに感じる要因。
更にストーリー上の問題点として上記あらすじにあるニンキョナーサは最初の言伝だけで描写されない。本編が進もうが終わろうがふわっとしたまま何も語られず終わる。この設定は魔法少女要素の為だけにあるので、無くても魔界にマフィアが居て人間界を襲ってきた話になるだけだから要らなかった。
立ち絵及びCGはかなり癖のある絵柄で好みが大きく分かれそう。安定感がなくシーン毎のバラツキがかなり目立つからあまり可愛いとは…。
ルート別
フィオ→ハナだけやればいいんじゃない？
・つばさ/セピア
ギャグやパロディ全振りで笑えず静かに終了。ギャグは刺さらなきゃ寒いだけなので難しい。他に何がダメだったのか考えると、クールなあの子が実は同人作家で魔法少女だった設定が生かされてない。キャラの絡みが主人公とヒロイン＋α程度に収まってて、更に主人公は俗に言うオタク趣味に寛容ですぐ受け入れるから周りとの温度差や驚きの部分が死んでた。本筋に関係無いからプレイしなくてもいい。面白くないから。
・すなお
可愛い！。ただストーリーはなんだかなあ…。サクサク進めて気付いたら終わってた。魔界マフィアは空気で恋愛も任侠も全てが薄味。つばさよりマシだけどマシなだけで可もなく不可もなく。目隠しでおしおきプレイがエッチで良かったです。
・フィオ
愛を幸を知り、自己防衛である負の感情との対話。そして守るべき者の為に戦う。内容的にはありふれた物だが良かった。
ここに来てやっと魔法少女と任侠が合わさったけど、どうにも消化しきれていない感じを受ける。魔法少女はともかく任侠要素はあまり感じなかった。これはフィオルートである弊害なのかもしれない。本筋のストーリーは一応ボスが出てきて一旦退散まで追い込むノーマルエンド。解決はしていないので特に言うことはない。
・ハナ/お龍
長ったらしい部分もあったが展開には納得してる。ただイマイチ乗り切れなかった。基本的にキャラ好きになれないと気持ちが入らないのは至極当然な話でそれが当てはまっただけです。微笑んだ顔がゆっくりにしか見えなくて可愛いと思えなかった。
ラストはフィオルート同様倒すまでは行かず撤退して平和が保たれたまま終わったけどどうせなら倒してしまったほうがスカッとした。根本的な解決に至ってないのが心残り。このルートで得られたことは賛否分かれる陵辱って素晴らしい。快楽の沼をこの作品で楽しめるとは思わなかった。
おわり
今この時代にやるべきものでも無けりゃ隠れた名作って程でもない。
・余談
起動時に吉里吉里が下記のエラーを吐きました。原因及び対処法はこちらのサイトに記載されています。
”Authenticatoin failed:unrecognized kernel32 module./NM.”
あと、終盤ハナと文太郎の母親が邂逅する前のシーンで画像がロードされないログが出た。落ちるなどの問題は起きておらず調べても何も出ないので分からずじまい。
